(※2020/2/4追記 2020年度JT杯将棋日本シリーズ出場棋士について)
2019年の獲得賞金・対局料の暫定ランキング
日本将棋連盟では毎年棋士の獲得賞金をランキングで発表しているが、同様の方式で2019年の賞金ランキングを集計した。
ちなみに2018年の賞金ランキングは以下の通り。
→ 羽生善治九段が2年ぶり1位 2018年獲得賞金・対局料ベスト10|将棋ニュース|日本将棋連盟
なお本サイトでは昨年のベスト20位までの順位も集計している。
→ 賞金ランキング上位ベスト20と2019年度JT杯将棋日本シリーズ出場棋士について
2019年に関しても、過去のランキングをもとに現時点で想定される暫定獲得賞金ランキングを以下の条件でまとめた。
- 集計期間は2019年1月1日~2019年12月29日
- 現時点までに確定している各棋戦の対局料と賞金額を合算
- 未公表の対局料および各棋戦賞金額は想定金額にて計算
- 合計金額は連盟の公表データに基づいて、”集計期間内に棋士に支払われた金額”としている(例:第31期竜王戦賞金は2019年分として加算)
【2019年獲得賞金・対局料ベスト10(想定)】
順位 | 名前 | 額 | 主な実績 | 昨年順位 |
---|---|---|---|---|
第1位 | 広瀬章人八段 | 6900万円 | 第31期竜王、棋王挑戦 | 5位 |
第2位 | 豊島将之竜王名人 | 6750万円 | 名人、銀河、竜王※ | 4位 |
第3位 | 渡辺明三冠 | 6300万円 | 棋王、王将、棋聖、JT | 3位 |
第4位 | 永瀬拓矢二冠 | 4700万円 | 叡王、王座 | – |
第5位 | 佐藤天彦九段 | 4000万円 | 第76期名人、竜王2組 | 2位 |
第6位 | 羽生善治九段 | 3900万円 | 第30期竜王、NHK杯 | 1位 |
第7位 | 木村一基王位 | 3100万円 | 王位、竜王挑決 | – |
第8位 | 久保利明九段 | 2300万円 | 第67期王将 | 7位 |
第9位 | 藤井聡太七段 | 2100万円 | 朝日杯、竜王4組 | 12位 |
第10位 | 斎藤慎太郎七段 | 1800万円 | 第66期王座 | 8位 |
第1位は第31期の竜王位を獲得した広瀬八段となっている。棋王戦にも挑戦し、JT杯日本シリーズでも決勝まで進出した。
第2位は、名人、銀河を獲得し、第32期竜王戦でも初の竜王奪取を決めた豊島竜王名人が続いている(※第32期竜王戦賞金は2020年分として加算予定)。第3位は棋王、王将、棋聖の3タイトルを保持し、JT杯でも連覇を決めた渡辺三冠となっている。
この上位3名が僅差で賞金王争いを繰り広げている。
以下、叡王と王座を奪取して二冠達成となった永瀬二冠が第4位、前期まで名人を保持した佐藤天九段が5位、NHK杯で最多回数の優勝を果たした羽生九段が第6位と続いている。
王位戦で悲願の初タイトル獲得となった木村王位も現時点で第7位と上位につけている。
また最年少プロ棋士の藤井七段も第9位につけている。今年の朝日杯では最年少で棋戦を2連覇し、竜王戦4組優勝、JT杯日本シリーズ出場などの実績を残している。藤井七段は今年の賞金ランキングベスト10入りと、さらには来期JT杯出場の可能性も現時点で非常に高い。
賞金ランキングは次期JT杯将棋日本シリーズの出場条件にもなっているため、今後も注目していきたい。